金の精錬分割加工サービスの作業内容や手順について
金やプラチナ等のインゴット分割精錬加工とは、どのようなものなのでしょうか?
ここではその気になる内容や作業手順についてご紹介します。
また、分割精錬加工を依頼するときに注意すべきポイントも載せているので、チェックしてみてくださいね。
はたしてインゴットは一体どのようにして小分けされていくのでしょうか。
金・プラチナインゴットの分割精錬加工の作業手順
分割精錬加工の基本的な作業手順は以下の通りです。
1.顧客から受け取ったインゴットを自社の精錬工場に送る
顧客から受け取った金やプラチナなどのインゴットを、営業所から精錬加工をする工場へ送ります。
この工場は自社のものもあれば、下請けの精錬加工業者に依頼することもあります。
2.工場にて一旦全てまとめてドロドロに溶かす
精錬加工をする工場で、それぞれの顧客から受け取ったインゴットをいったん全てまとめて溶かします。
まとめるといっても、当然ですがプラチナや金といった種類は別々で、金なら金でも品質が同じグレードのもののみ一緒に溶かしますので大丈夫です。
違うものを混ぜてしまうと後で小分けして返却する際に全く違うものになってしまいますからね。
ちなみにこの時に金を溶解させる装置の温度は約1200℃の超高温です。
金の融点は1064.43℃なので、それ以上に高温にしないと溶けてくれないんですね。
3.溶かした金を鋳造し、小さい大きさに変えて固める
金がドロドロに溶けたら、新たに小さい鋳型に入れて固めます。
これを何個も行い、沢山の小さなインゴットが出来るわけです。
冷めて固まったら次の工程に移ります。
4.鋳造されたインゴットを検査する
次に、鋳造して小分けされたインゴットの品質や重量を検査します。
ひとつひとつ高い精度で検査・計量され、まったく問題のなかったものが製品となます。
5.製品に刻印をして完成
最後にここまで問題なく無事製品となったものに、刻印を入れて完成となります。
こうして完成された製品が一つ一つ丁寧に梱包され、依頼した顧客の元へと届けられます。
いかがでしょうか?
ひとことに分割精錬加工と言っても、このように様々な工程や作業内容があり、また多くの作業者や設備が使われているのです。
精錬加工時の目減りは追加費用になる場合も
ちなみに、金やプラチナ等のインゴットは一旦溶かして再精製する過程でどうしてもいくらか無駄になる部分が出てきます。。
例えば自分でチョコレートを作るとして、溶かしたチョコを型にいれて形を整えたら、その型からはみ出た部分(いわゆるバリ)は取り除きますよね?
インゴットも同じで、形を整える際に消耗する部分が出てきてしまいます。(これを目減りと言います)
およそ預けた重量の0.5?1%程度目減りしてしまうのですが、基本的に小分されたものを受け取る際にはその目減り消耗を補った状態で受け取ることが出来ます。
ただし、目減りの分補充した金やプラチナは、業者によってはその費用を別途追加請求される場合があるので注意しましょう。
追加請求されるのが心配な方は、目減り分が最初から分割加工費に含まれているリ・ファウンデーションなどに依頼するとよいでしょう。